毎年同じ大会を開催していて、2年目以降も同じメダルを作りたい。このとき金型を保管しておけば、2年目の見積もりから金型代が消えます。ところが、初回の見積もりに金型代が明記されていないと、この差が正しく反映されないことがあります。金型は消耗品であり、保管と再利用の仕組みを理解しておくと、長期的な費用が変わります。素材と成形の関係はオリジナルメダルのページでもご案内しています。
金型とは何か
金型は、溶かした金属を流し込んで形を作るための型です。メダルのレリーフは、この金型の内側に彫り込まれます。つまり、メダルの表面の立体は、金型に刻まれた凹凸を反転させたものです。
金型は数量に関係なく一度だけ製作します。したがって、100枚を作る場合も1,000枚を作る場合も、金型代そのものは変わりません。変わらない費用を何枚で割るかが、1枚あたりの単価を決めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 材質 | 鋼(スチール) |
| 製作方法 | 3Dデータから切削加工 |
| 製作日数 | 3〜5日 |
| 彫り込める最小線幅 | 0.3mm(レリーフ) |
| 彫り込める最小高さ | 0.4mm |
| 最小内角半径 | 0.3mm |
| 寿命 | 適切に管理すれば多数回の生産に対応 |
金型代が単価に与える影響
金型代は固定費です。数量が増えるほど、1枚あたりに配分される金額は小さくなります。以下は100枚を100%としたときの相対単価です。
| 数量 | 相対単価 | 金型代の負担 | 用途の例 |
|---|---|---|---|
| 100枚 | 100% | 最も大きい | 小規模行事、社内表彰 |
| 250枚 | 78% | 中 | 学校行事、町内会 |
| 500枚 | 65% | 小 | 地域イベント、参加賞 |
| 1,000枚 | 55% | 小さい | 大規模大会 |
| 2,500枚 | 48% | ほぼ無視できる | 自治体・連盟の恒例行事 |
100枚から500枚に増やすと単価は約35%下がります。加工費そのものは増えていますから、この下落はすべて金型代の配分が薄まったことによるものです。
なぜ追加発注は安くなる?
2年目以降、同じデザインで同じ金型を使う場合、金型代は発生しません。量産のみの見積もりになります。
| 発注の種類 | 金型代 | 量産費 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 初回発注(新規デザイン) | 発生する | 発生する | 金型を製作し、保管する |
| 追加発注(同一デザイン) | 発生しない | 発生する | 保管した金型を使用 |
| 一部変更(文字のみ) | 発生しない | 発生する | 彫刻で対応できる範囲 |
| デザイン変更 | 発生する | 発生する | 新しい金型が必要 |
たとえば毎年開催される大会で、開催年の数字だけを変える場合、レーザー彫刻で対応できるなら金型はそのまま使えます。逆に、中央のモチーフそのものを変える場合は新しい金型が必要です。
つまり、デザインの中で「毎年変わる部分」と「変わらない部分」を分けて設計することが、長期的な費用を抑える鍵になります。変わらない部分はレリーフとして金型に刻み、変わる部分は彫刻にするという切り分けが有効です。この考え方は大会ロゴをメダルに入れる方法でも触れています。
金型の保管と劣化
金型は鋼でできており、適切に管理すれば長く使えます。ただし、保管状態によっては錆びや変形が生じます。当社では使用後の清掃と防錆処理を行い、専用の保管棚で管理しています。
| 保管上のリスク | 影響 | 対策 |
|---|---|---|
| 湿気 | 錆の発生 | 防錆処理と乾燥した保管環境 |
| 衝撃 | レリーフの変形 | 専用棚で定位置管理 |
| 長期未使用 | 表面の劣化 | 定期的な状態確認 |
| 記録の欠落 | 再発注時の特定が困難 | デザインIDと顧客情報の紐付け |
保管期間について明確な上限はありませんが、長期間使用しない場合は、再発注の前に状態を確認することをおすすめします。当社では再発注時に金型の状態を確認し、必要であれば修復または再製作をご提案します。
数量の決め方
追加発注のしやすさを踏まえると、初回の発注数量は次のように考えると合理的です。
| 状況 | 推奨する初回数量 | 理由 |
|---|---|---|
| 毎年同じ大会を開催する | その年の必要枚数 | 翌年は金型代なしで追加できる |
| 参加者が増える見込み | 少し多め | 追加発注の手間を減らせる |
| 単発の記念行事 | 必要枚数ちょうど | 在庫を抱えない |
| 複数カテゴリで色分けする | カテゴリごとに100枚以上 | 金型1回でめっきだけ替えられる |
在庫を抱えることにも保管の手間と場所が必要です。単価を下げるためだけに大量に作るのではなく、翌年に金型を再利用できるという前提で数量を決めるほうが、無駄が少なくなります。
よくある質問
金型代はどのくらいかかりますか?
サイズ、形状、レリーフの細かさによって変わります。正確な金額は、デザインとサイズを伺って24時間以内にお出しします。見積書には必ず金型代を明記しています。
金型は誰のものになりますか?
当社で製作し、当社で保管します。お客様が金型そのものをお持ち帰りになることは通常ありませんが、同じデザインでの再発注はいつでも可能です。
何年でも保管してもらえますか?
はい。当社で保管し、再発注時に状態を確認します。長期間使用していない場合は、事前に状態をご連絡します。
デザインを少し変えたい場合、金型は作り直しですか?
変える部分によります。文字や日付など表面の情報はレーザー彫刻で変更でき、金型はそのまま使えます。レリーフの形状を変える場合は新しい金型が必要です。
追加発注の納期はどのくらいですか?
金型が保管されている場合、量産7〜15日でお受けします。金型製作の3〜5日が不要になるため、初回より短くなります。
めっきの色だけを変えて追加発注できますか?
できます。同じ金型で金・銀・銅を切り替えられるため、たとえば初回に金を作り、翌年に銀を追加する場合も金型代は発生しません。
毎年続く行事であれば、初回の設計段階で「変わる部分」と「変わらない部分」を分けておくことが最も効果的です。用途と開催頻度をお知らせください。長期的な費用を見据えた仕様をご提案し、24時間以内に無料でお見積もりします。お問い合わせからご連絡ください。費用の全体像はメダル製作の費用と相場でご案内しています。
関連商品: 名入れメダルの追加注文 — 同じ金型で名入れを追加する場合はこちら。



