「100枚でメダルを作りたい」とお問い合わせをいただいたとき、最初に必ず聞かれるのが費用です。ところが、メダルの見積もりは同じ100枚でも2倍以上の差が出ることがあります。理由は数量だけではなく、サイズ・入色数・彫刻の有無・めっきの種類がすべて価格に効くからです。オリジナルメダルのページでも仕様の組み合わせをご案内していますが、この記事では見積書に並ぶ数字がどこから来るのかを、恵州の自社工場の立場から順に説明します。

先に結論を申し上げると、メダルの費用で最も大きく動くのは数量です。100枚を基準として、250枚で約78%、500枚で約65%、1,000枚で約55%まで単価が下がります。逆に、100枚を割り込むと金型代を割る枚数が減るため、1枚あたりの負担が急に増えます。

メダルの費用は何で決まる?

メダルの見積もりは、大きく分けて金型代・素材と加工代・仕上げ代・付属品代の4つで構成されます。金型代は数量に関係なく一度だけ発生し、残りは枚数に比例します。

構成要素性質数量が増えると
金型代一度だけ発生1枚あたりの負担が下がる
素材・成形代枚数に比例ほぼ比例して増える
めっき・入色代枚数に比例ほぼ比例して増える
リボン・梱包代枚数に比例ほぼ比例して増える

つまり、数量を増やしたときの単価下落は、金型代という固定費をより多くの枚数で割れることから生まれます。加工そのものが安くなるわけではありません。この構造を理解しておくと、見積書の数字を自分で読み解けるようになります。

数量による単価の変化

以下は100枚を100%としたときの相対単価です。実際の金額は仕様によって変わるため、比率だけをご覧ください。

数量相対単価100枚との比較向いている場面
100枚100%—小規模な記念行事、社内表彰
250枚78%約2割減学校行事、町内会の大会
500枚65%約3割5分減地域イベント、参加賞
1,000枚55%約4割5分減大規模大会、全員配布
2,500枚48%約5割減自治体・連盟の恒例行事

この下落幅は、金型代を何枚で割るかという計算からおおよそ導けます。500枚から1,000枚に倍にしても、下落は65%から55%にとどまります。単価を下げる目的だけで数量を増やすと、余った在庫を抱えることになるため、実際に配る枚数から決めることをおすすめします。

サイズが価格に効く理由

サイズは見た目の印象だけでなく、素材の使用量に直接影響します。直径が30mmから60mmになると、面積は4倍になります。素材の亜鉛合金、めっきの薬剤、エナメルの塗料はいずれも面積に比例するため、サイズを1段上げることは費用を1段上げることと同じです。

直径重さ(Zamak 3・厚み2.5mm)素材量の目安用途
30mm8〜10g基準子ども、参加賞
40mm14〜18g約1.8倍学校行事、低学年
50mm24〜32g約2.8倍標準的な大会表彰
60mm40〜52g約4倍総合優勝、記念品
70mm58〜75g約5.4倍表彰、式典

予算が限られている場合、サイズを落とすより入色数を減らすほうが、手に取ったときの印象は保ちやすくなります。立体感はレリーフが担っており、色数は印象への寄与が比較的小さいためです。

入色数とめっきの影響

入色は1〜3色が最も費用対効果の良い標準です。4〜6色は1色あたりわずかな加算で収まりますが、7色以上は入色工程そのものが増えるため、加算の仕方が変わります。

めっきは金・銀・銅が標準です。この3色は同じ金型で色だけを替えられるため、たとえば1位・2位・3位のメダルを作る場合でも金型代は1回分で済みます。古美色、ローズゴールド、二色仕上げなどは工程が増える分だけ加算されます。

ここで重要なのが、めっきの品質です。当社は除蝋、超音波洗浄、アルカリ銅メッキ500秒、酸銅メッキ20〜60分、着色、不動態化、100℃で40分の乾燥、封油、下掛けという9工程を経てめっきを形成しています。安価な見積もりの多くは、この下地の銅メッキを薄くすることで原価を下げています。数字だけを比べると安く見えますが、1年で色が変わる場合があります。

見積書の内訳をどう読むか

見積書を受け取ったら、次の順に確認してください。

  • 金型代が明記されているか:記載がない場合、数量を増やしたときの単価が正当に下がらないことがあります。
  • めっきの種類と工程数:金・銀・銅のどれか、下地処理の記載があるか。
  • 入色の色数:何色までが含まれ、追加はいくらか。
  • 彫刻の扱い:共通の文字がレリーフ(金型込み)か、可変データの彫刻か。この2つは料金体系が異なります。
  • リボンと梱包:リボンの幅と長さ、個包装の有無が含まれているか。
  • 納期:量産7〜15日、サンプル7〜10日が当社の標準です。特急の場合は別途扱いになります。

仕様の組み替え方によって総額は動きます。どこを優先するかを決めるために、記念メダルのページでは数量階梯を一覧でご案内しています。

よくある質問

数量が少ないとどうしても高くなりますか?

100枚を下回ると、金型代を割る枚数が減るため1枚あたりの負担は増えます。アクリルや木製であれば、より少ない枚数でも作りやすい構成があります。用途によっては既存の金型を利用する方法もありますので、枚数と用途をお知らせください。

見積もりを取るのに費用はかかりますか?

かかりません。用途、枚数、サイズの希望、入れる文字をお知らせいただければ、24時間以内に無料でお見積もりと3Dレンダリングをお送りします。デザインの修正も無制限で無料です。

相見積もりを取ったほうがいいですか?

複数の見積もりを並べることは有効です。ただし総額だけでなく、金型代の有無、めっきの工程、リボンと梱包が含まれているかを揃えて比較してください。条件が違うまま総額だけを見ると、判断を誤ることがあります。

数量を増やすと本当に安くなりますか?

加工費そのものは比例して増えますが、金型代という固定費の1枚あたり負担が下がるため、結果として単価は下がります。100枚から500枚で約35%の下落が目安です。

支払いのタイミングはいつですか?

一般的には、ご発注時に前金、出荷前に残金という分け方をお願いしています。条件は案件ごとにご相談に応じます。

納期が短い場合、費用は上がりますか?

既存の金型を利用できる場合や、入色をUVプリントに切り替えられる場合は、量産7日でのご案内が可能です。まったく新しい金型を短期間で作る場合は、工程の優先順位を上げる必要があるため、別途ご相談となります。


見積もりの数字は、仕様が決まって初めて意味を持ちます。まずは用途と枚数、そして予算の上限をお知らせください。予算から逆算して仕様をご提案することもできます。お問い合わせから、または直接ご連絡ください。素材の選択肢についてはメダル素材のページもあわせてご覧ください。

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